日本共産党前橋市議会議員 長谷川薫  【年齢 66歳】 現在・5期・携帯・090-1534-5061・自宅~前橋市南橘町15-5・お困りごとや行政への要望などありましたら、お気軽にご連絡下さい。


by hasegawakaoru

安倍政権の暴走政治に追随する前橋市政の実態

 2016年度の予算審議を中心とする前橋市議会の第一回定例会が昨日終了しました。4人の日本共産党市議団は、力を合わせて命とくらしを脅かす安倍自公政権の暴走政治に追随せず、住民福祉の向上を責務と知る自治体の役割を果たせとと主張し、各分野の市民要求の実現をめざしました。
 議会最終日の3月26日の本会議で、市議団を代表して市民の願いに背を向ける16議案に反対討論を行いました。他の保守系会派や公明党・民主党系会派は市長提案の全議案に賛成し、オール与党で市長を支えました。
 私が行った、反対討論は以下の通りです。

 私は、日本共産党前橋市議団を代表して、本議会に上程された16議案に対する反対討論を行います。

最初は、議案第1号前橋市一般会計予算についてです。

 反対の理由の第1は、憲法9条を踏みにじる政治が強められている中で、市として平和行政にかかわる施策を強める予算編成となっていないからです。
 代表質問で、私が「集団的自衛権行使容認の閣議決定は、自衛隊が海外でアメリカ軍と共に肩を並べて戦争する国づくりである」と指摘し、市長に「撤回を求めるべき」と質問しても、「国防に関することについての見解は表明しない」と答弁しました。「米軍の欠陥輸送機オスプレイの陸上自衛隊12旅団の相馬が原基地での演習中止や自衛隊への配備に反対する意思を表明すべき」と求めても、同じ態度です。さらに、「村山談話」や「河野談話」の見解を求めても、市長は「侵略」という言葉を意図的に避けて、「アジアの国々で日本軍が戦争をしたことは事実」と述べるにとどめました。
 戦後70年の今年、多くの市民が「二度と戦争を繰り返してはならない」と思いを新たにしています。しかし安倍政権は、積極的平和主義を掲げ、秘密保護法や日米安保条約の強化や自衛隊の軍備拡張、さらには海外で戦争をする国づくりを進めています。すでに「戦争立法」の骨格合意し、5月中旬には国会に法案を提出すると表明しています。
 わが党は、多くの市民が願っている平和学習の拠点ともなる仮称・平和資料館の開設を急ぎ、前橋空襲を風化させないための資料の収集や体験の保存を求めるとともに、非核平和宣言自治体にふさわしく広島や長崎の平和式典への市民の代表参加などを求めました。
 ところが市長は、「本市でも前橋空襲など悲惨な歴史があり、語り続けていきたい。市民ミュージカルを見ていただきたい」との答弁があったものの、新年度の平和行政の変化は、戦没者追悼式典の合同実施計画だけであります。
 今、「憲法9条にもとづく平和国家」か、「自衛隊を海外に派兵する戦争する国づくり」かの重大な岐路に立っています。予算も施策内容も戦後70年の節目の年にふさわしく抜本的に充実すべきです。

 反対理由の第2は、貧困の増大と格差の拡大をいっそう進行させたアベノミクスや消費税増税、社会保障制度の切り捨てを進める安倍政権に立ち向かわず無批判に追随し、わが党が求めた市民の暮らしや福祉、子どもたちを応援する施策に背を向けているからです。

 富裕層や大企業が豊かになれば「おこぼれで」日本全体の景気が良くなるというトリクルダウン理論は、今や破たんした経済政策です。「アベノミクス」が景気回復の足をひっぱり、消費税増税と円安による物価高騰によって、中小企業の収益率は好転せず、労働者の実質賃金は18か月連続で減少しています。さらに、政府は自助努力や自己責任を強調し、社会保障制度全体を解体しようしています。
 今こそ、市政は国の悪政の荒波から、市民の暮らしや福祉、中小企業の経営を守る防波堤の役割を果たすべきです。ところが、前橋市は暴走政治に追随し、介護保険料を総額約11億円も引き上げ、国保税の引き下げも決断しません。
 また、学校給食費を総額年間6,000 万円も引き上げて保護者負担を増やし、国が認めている就学援助制度のクラブ活動費などを、新年度も支給対象にしようとしていません。支給基準を高崎並みに生活保護基準の1.2倍に拡充するよう求めても、1.1倍のまま据え置くと答弁しました。
 本市の一般会計は1341億円。基金残高は178億円、そのうち使途が制限されていない財政調整基金は75億円です。予算の配分や基金活用で6000万円の給食費の値上げや11億円の介護保険料の引き上げの中止は、その気になれば容易に決断できるはずです。

 反対理由の第3は、市長の任期の最終年度の予算編成であるにもかかわらず、市長選挙のマニュフェストの実現に責任を果たそうとしていないからです。

その一つは、住宅リフォーム助成制度の創設です。
 本市は、「耐震・エコ・子育て住宅改修支援事業」を2011年11月から取り入れて3年余りの間に、1,725件・3億2700万円の助成を行いました。「リフォーム工事の対象に限定があり利用しにくい」という悪評もありましたが、経済波及効果は事業費の5倍の17億2600万円となりました。ところが、国が今年度中でこの補助事業を終了するとなったら、すぐに本市も今年度で終了すると決めました。
市長は「住宅リフォームに積極的に支出して市内業者の仕事を増やします」と公約しております。新年度も市単独の事業として継続すべきです。  
住宅リフォーム助成は、民間レベルでの住宅の長寿命化に貢献するとともに、中小建設業者の仕事起こしに貢献できる最も有効な地域経済活性化策であり、今年度で終了することは認められません。屋根の塗装であれ畳変えであれ、住宅リフォームならどんな工事でも対象とする高崎市並みの制度を直ちに創設すべきです。

その二つは、市内全域デマンド交通の早期運行です。
 市長は選挙で「全市域に200円で乗れるデマンドを走らせます」と公約しました。すでに3年が経過しましたが、担当課は他の公共交通との共存共栄が必要とか、手戻りのないように慎重にと強調し、社会実験を繰り返しています。
 そして、200円で乗れるどころか、タクシーを利用した方に一定額を援助するタクシー利用奨励制度ではないでしょうか。これでは、公約とは全く違います。
 市民が求めるデマンド交通は、交通弱者対象に200円ないしは500円程度の低料金で、距離に関係なく目的地に行ける交通手段です。タクシー事業者に委託するなら、利用者が負担する固定料金以外のタクシー料金を前橋市が財政負担をすれば何の問題もありません。
結局、交通弱者に思い切って市財政を負担するかどうかを決断しなければ、デマンド交通は実現できません。一日千秋の思いで待っている市民を裏切らないよう強く指摘しておきます。 
 なお、市長は次世代路面電車(LRT)を導入できるか可能性を探る調査を行うと述べています。前橋駅と上電中央駅の間、約900㍍を上電延長で結ぶ案は、財政的に困難という判断がすでに30年近く前に出されていますし、路面電車は1㌔㍍当たりの新規路線設置費用は30億から40億円もかり、膨大な予算を必要とします。レトロ電車の運行を安易に検討せずに、市民が願うデマンド交通を急ぐよう求めておきます。

その三つは、行き過ぎた収納行政です。
 市長は「市税滞納者に対する問答無用の差押えはやめるべき」と公約しました。しかし、市長は「税滞納者に対して、最低でも3回、数十回の面接を行っていて、いきなりとか問答無用ということはない」と答弁し、行き過ぎはないと明言しました。
 わが党は、具体事例も示して質問したにもかかわらず、何を根拠で問題なしと判断したのでしょうか。
昨年の12月に、唯一の生活費である年金が銀行口座に振り込まれたその日に全額差押えました。生活の糧をすべて奪われ、生活保護の申請をし今年の1月に開始決定され、10数万円の扶助費で最低限度の生活を維持しました。
 同じく昨年の12月に、介護施設で働いている方の給料が振り込まれた預金口座を支給日に全額を差押えました。
 昨年の夏には、児童手当だけが収入の預金口座の残額を全額差押えました。
この二人については、本人の抗議を受けて収納課が一部および全額を解除しましたが、このような例は違法もしくは脱法的な差押えであることは明らかです。 
 国税庁は繰り返し、生活実態を十分把握せず差押えを行うような滞納整理は行わないよう通達を出しています。税滞納者の生活実態を十分把握しないまま、安易に悪質滞納者と決めつけて全国トップレベルの差押えを乱発する人権無視の収納行政が、今なお改善されていないのです。直ちに改善すべきです。

その四つは、学校給食費の無料化です。
 市長の公約は、「第3子からの給食費無料化」です。2013年4月1日から実施されましたが、実際には、「同一世帯で小中学校に在学する児童・生徒を3人以上養育している」世帯を対象と限定しているため、実人数の約半分ほどの890人のみが対象です。少なくとも、新年度は公約通り無条件で第3子から無料にして、今後第2子無料、そして全児童生徒の完全無料化に拡充すべきです。給食費無料化に逆行する新年度の値上げ案は論外です。

その五つは、全学年への30人学級です。
 市長は「教育現場を支えます。30人学級の全校実施」を公約に大きく掲げました。新年度から小学校5・6年生の単学級を35人学級にする対象校は5校で予算は5人の教員の増員分約2750万円です。一歩前進ですが、その後の推進計画が全く具体化されていません。
 いま学校現場では過労死ラインの月80時間を超える残業が多くの教員に常態化しています。発達障害児の増加、保護者対応の複雑化、部活動の指導などで忙殺されて、授業の準備や子どもたちにゆとりを持って向き合うことが困難となっています。いじめや不登校などの児童への適時的確な指導が求められているだけに、根本的な解決策である少人数学級30人学級の推進を急ぐべきです。文科省や県にも実施を強く求めつつ、市独自で推進を図るべきです。

 「マニュフェストの大部分が実現できた」と市長は述べていますが、今述べた5つの公約が未達成のままであることをしっかり自覚すべきであることを強調しておきます。

 反対理由の第4は、過大なスポーツ・公園施設の拡張や高齢者・低所得世帯を苦しめる区画整理事業の継続は問題です。

 わが党は、市民のスポーツ振興策を強めるべきだと思います。市民体育館やプールや多目的なグラウンドなど市民が利用するスポーツ施設を整備し、できる限り低料金で利用できるようにすべきです。
しかし、全国・関東地区規模の大会誘致やオリンピックのキャンプ地や競技会場誘致については、過大な施設整備にならないよう、慎重であるべきです。 
 下増田町の市有地に4面のサッカー場を整備して、クラブハウスや会議室、シャワー室を設備し北関東でトップクラスの施設にする必要があるのでしょうか。また、東京オリンピックでグリーンドームでの自転車競技の誘致は、仮設バンクの設置に膨大な経費もかかることが懸念されます。さらに、前橋総合運動公園内の老朽施設の整備も進まない中での、14.6㌶もの大規模な拡張事業は縮小・見直しを強く求めます。
 少子高齢化社会が進行する下では、歩いて行ける近隣公園の整備を重視すべきです。
また、4か所目の道の駅の候補地を関根町の上武国道上り線沿いに決定したとの市長答弁がありましたが、既存の道の駅の関係者や市民の意見も十分聴取せず、決定したことは問題であります。決定を保留して、十分調整を図り、運営内容も市民の意見を聞くべきです。

 また、本市のまちづくりは「区画整理頼み」で、13か所も同時施行し、中核市で区画整理予算を69億円余りも計上しているのは他自治体では例がありません。
 市長は前橋を「歴史都市」として売り出そうとしていますが、歴史的町並みも前橋の戦後復興のシンボル、旧麻屋百貨店も保存せず、区画整理や再開発で歴史的建造物や景観を壊して街づくりを推進してきたのではないでしょうか。しかも事業の長期化が問題になっています。いったん区画整理事業区域を決定すれば、高齢者や低所得者を巻き込んで、平均25%もの減歩を強制し、換地や家屋移転の遅れで、長期間先行きへの不安が付きまとう生活が強いられます。たとえば2中地区区画整理事業では区域内の小規模な高齢の借地借家人が、長年住み慣れた町から追い出される事態も起きています。高齢者などが住める市営住宅の建設の誘導もしないで事業を進めることは人道上も問題です。
 景気低迷と、少子高齢化、人口減少が続き、そのうえ地価が下がり続けている中では、事業完了後の地価の評価額も上がらず、すでに区画整理による街路整備中心の面的再開発が時代に合わないまちづくり手法となっていることは明らかです。これ以上の新規事業を拡げず、すでに事業決定している計画についても、新 前橋地区のように区域除外を決断するなど、抜本的見直しを検討すべきです。

反対理由の第5は、米価暴落対策など農業振興策が不十分だからです。

 安倍政権は、農業や食の安全を壊すTPP環太平洋経済連携協定への参加交渉に突き進んでいます。絶対に守ると国民に公約していた重要5品目も日米の輸出大企業の圧力に屈して、文字通り妥協を重ね、今やなし崩しです。
 政府は家族農業を基本にして作られた農地制度や農協組織を岩盤規制と呼び、撤廃や緩和を進め、集落営農組織を増やし企業参入を進めて規模を拡大すれば、TPPに参加しても日本の農業経営は外国と太刀打ちできるという幻想を振りまいています。
市長もこれまでにたびたび「TPPに参加しても第6次産業を育て、赤城の恵みブランドを拡げれば前橋の農業は振興できる」旨の答弁を繰り返しています。
 しかし、今年度の米価暴落が前橋の農業の危機的な先行きを示しています。農水省も、稲作の再生産には1俵あたり最低1万6千円が必要と試算していますが、今年度米は7千円台まで大暴落しました。規模拡大した農家ほど採算割れが深刻化するという事態を招いたのです。
 原因は、国が進める亡国農政の結果です。ミニマムアクセス米の輸入を続け米の生産と流通を市場任せにしたうえに、40年間続けてきた減反政策を投げ捨て、米価直接支払金を半減させたことが、稲作農家の経営をいっそう脅かしているのです。 
 わが党が、市独自の米価暴落に対する支援策を求めても、多収性品種の飼料用稲・米への転換を進めるという答弁だけです。これでは、すでに2008年に6,900戸あった本市の水稲作付農家が、昨年度は3,907戸にまで半減しており、稲作農家の減少に歯止めをかけることはできません。
 本市の畜産・酪農・養豚も含めあらゆる農業に壊滅的打撃を与え、食の安全を脅かすTPP交渉からの即時撤退を国に強く求めるとともに、家族農業も集落営農組織もともに支援し、農産物の価格保障制度を拡充し、新規農業就農者や後継者支援策や前橋ならではのブランド農畜産品づくりの本格的指導などを国や県と連携していっそう強めるべきであります。

●次は、議案第2号国民健康保険特別会計予算についてです。

 本市の年間平均国保税額は、一世帯当たり16万9277円、一人当たり10万2,390円です。このような中で、国保加入世帯約5万3,000世帯のうち1年以上の国保税滞納世帯が1割に及んでいるのです。
当局は、昨年10月1日現在で、滞納世帯へ資格証明書を879世帯1,109人、短期保険証を1,605世帯、2,644人に発行していますが、受診抑制を招き、命を脅かす制裁となっているので直ちにやめるべきです。
今年度末には本市の国保基金残高は、約10億円を超える見込みであり、新年度は国からの保険基盤財政安定基金の繰り入れも3億円見込めます。従って、5億5千万円ほどの基金を取り崩して、1世帯1万円の国保税の引き下げをすべきです。
 また、いま多くの自治体が、所得が激減した生活困窮世帯への申請減免制度を拡充し、きめ細かな国保税減免を実施しています。ところが、本市では、所得水準に関わりなく、対前年比5割減以上を申請減免の対象としているために対象世帯が限りなく少なく、今年度実績もわずか10 件程度にとどまっています。直ちに所得段階別の所得減少基準等を決めて、生活困窮者の国保税軽減の要望にきめ細かく応えるべきです。
さらに、国が推進する国保の県レベルの広域化は、最終的な狙いが医療給付の抑制と国保税の均一化による負担増に結びつくものであり反対すべきです。

●次は、議案第3号後期高齢者医療特別会計についてです。

 本特別会計は、国民を75歳の年齢で区切り、高齢者を別枠の医療保険制度に強制的に囲い込んで、負担増と差別医療を押し付ける制度です。世界を見ても高齢者の医療を抑制するために別建ての制度にしている国はありません。速やかに本制度を撤廃し、元の老人保健制度に戻すべきであり、賛成できません。

●次は、議案第4号競輪特別会計についてです。

 わが党は市財政をギャンブル収入に依存することに一貫して反対してきました。ギャンブル依存症が成人人口の4.8%に当たる536万人と厚労省が発表するなど社会問題化している中で、車券の売り上げ収入を今以上増やすことに力を注ぎ続けることが本当に正しいのかどうかを冷静に検証すべきです。
 公営ギャンブルの売上金の75%は的中者への配当として払い戻すことが法律で定められており、残りの25%で経費などを賄うことになります。競輪の場合、その中から日本自転車振興会への交付金などを差し引くと、自治体の粗利はわずか19%です。人件費やグリーンドームの維持管理費などを賄えば、車券売り上げが減り続けている中で、市財政の繰り入れは今後も増える見込みはありません。戦後復興と地方財政危機対策として特別に合法化した公営ギャンブルを将来にわたって存続するかどうかを検討する時期に来ています。

●次は、議案第6号介護保険特別会計、及び●議案第60号介護保険条例の改正についてです。

 「介護保険制度」が導入されて15年の経つのに、介護保険料の負担が導入時の2・5倍になり、家族介護の負担解消どころか、介護離職が急増しています。
 介護報酬の引き下げで、今でさえ低賃金のために人手不足の介護職員問題を深刻化させようとしています。老老介護や認認介護など行き場のない介護難民も急増しています。
 このような中で策定した本市の第6期介護事業計画は、国の制度改悪に追随しており見直すべきです。
とくに、介護保険料の基準額を一挙に、958円19.9%も引きあげて5,785円にしようとしていますが、年間総額約11億円もの高齢者の負担増を回避するために、あらゆる手立てを講ずるべきです。
福祉部長から、「介護保険は制度疲労の域に入っている。基本的に見直す時期だと思う」旨の答弁がありました。国庫負担割合を大幅に増やす制度全体の改善を国に強く求めるとともに、実現するまでは、先進自治体に学んで一般会計を繰り入れて保険料の引き上げをやめるべきです。
 また、特別養護老人ホームに入所待機者は、本市だけでも1300人を超えています。  
2011年から「サービス付き高齢者向け住宅」の建設が進んでいますが、月額10万円以上の費用負担が必要で、特養ホームの受け皿としての機能は果たせないのが実態です。
 国の制度改悪で、特養ホーム入所対象者を原則「要介護3以上」に限定して待機者を減らそうとすることは認められません。本市の6期計画の特養増設計画250床を大幅に増やして公約通り特養待機者の解消を目指すべきです。

●議案第59号介護保険法等の改正に伴う関係条例の整備に関する条例の制定についてです。

 これは、国の介護保険の制度改悪の1つで、要支援1と2 の通所介護と訪問介護を介護保険給付から外して、市町村が実施する新総合事業に移すための条例制定です。そもそも、この制度改悪は介護保険給付の受給権の剥奪であり、サービスの質も量も低下する心配があります。今まで、在宅で何とか生活を維持してきた高齢者が新総合事業に移行されたことによって、今までより状態が悪化し、重度化することが懸念されます。本市は移行を2年延期するとはいえ、国の制度改悪に追随して受け皿を準備することは認められません。「予防介護の充実こそ重度化を抑制する効果あり」との立場から、直ちに国に介護給付減らしの制度改悪の廃止を求めるべきです。

●議案第36号は、企業誘致条例の改正です。

現行条例でも施設設置助成金をはじめ、6種類も助成していますが、さらに埋蔵文化財の発掘調査の助成金を設けることには反対です。
国は、昨年8月に小規模企業振興基本法を制定し、本市では今年中小企業振興基本条例を制定し、小規模事業者への支援を打ち出しています。
 地域経済を振興するためには、企業さえ呼び込めばその波及効果で地域が栄えるという企業誘致頼みから脱却して、地元で懸命に頑張っている中小企業、小規模事業者を積極的に応援し、技術力を育て伸ばしていくことや、前橋市の地域資源を生かし、市内で仕事とお金が循環する前橋独自の産業振興策を構築して雇用を創出する内発的な経済振興策に転換すべきです。
 そもそも大企業の内陸地域への企業立地の動機は、助成金ではなく、関連下請け産業群の育成状況、企業が必要とする優れた人材確保の可能性、インフラの整備状況など操業開始後のメリットがあるかどうかであると経済団体が表明しています。立地補助金よりも、戦略的な産業政策を明確にして、下請け企業の育成や豊かな農畜産物の供給体制の整備など、企業の進出意欲を高める施策こそ優先すべきです。しかも本条例が、市内の中小企業だけではなく、資本力のある大企業も対象にして優遇しようとする改正であり認められません。

●次は議案第11号、水道事業会計予算及び●議案第12号、下水道事業会計予算についてです。

 わが党は、自治体の業務に関わるものや公営企業の事業などについては、消費税の適用除外にすべきことを求めてきました。公営住宅家賃は対象外にされています。改めて国に上下水道料金への消費税課税の除外を求めるべきです。
 新年度も消費税率8%分を水道料金に上乗せしています。消費税を適正に転嫁すべきという、国の強力な指導に追随する姿勢は問題です。
 全国的には、住民負担増を回避するために、消費税を外税にせず内税にして、経営努力によって消費税を納付している自治体もあります。少なくとも消費税3%分の水道料金1億3600万円、下水道料金は7800万円、総額約2億円を引き下げて市民負担を減らすべきです。
 また、水道の浄水施設や水源井戸等の保守管理を民間営利企業に外部委託していることを認めることはできません。水道管理技術を伝承し、安全な水を安定給水するためにも、直営に戻すべきです。

●次は、議案第27号中小企業者等に係る事業所税の減免に関する条例の改正についてです。
 
 課税法人は、固定資産税がすでに課税されており、事業所税は二重課税的な外形標準課税です。消費税と同様に赤字法人でも納税義務が生じます。名古屋をはじめ、東京、大阪商工会議所なども事業所税の廃止を強く求めています。本市でも国に制度の廃止を求めるべきです。そもそも市長は、事業所税の廃止を選挙公約で表明しておりますので、少なくとも、事業所税の6分の5の軽減策を新年度限りで中止せず、これまで通り継続すべきです。

●最後に議案第47号前橋市教育長の勤務時間その他の勤務条件などに関する条例の制定及び●議案第48号地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正に伴う関係条例の整備に関する条例の制定についてです。

 本条例の制定は、教育委員会制度の改変に伴い、教育委員長と教育長を一本した新「教育長」の勤務条件を規定するものです。
わが党は、今回の教育委員会制度の改変は、自治体首長に教育行政の決定権を持たせ、教育委員会を首長の「特別な付属機関」に変えて、教育の権力支配に道を開く大改悪であり、教育委員会の独立性を脅かすという立場から反対を主張してきました。それを具体化する条例にも反対です。
 改変されたとはいえ、今後とも教育委員会は、市民代表の数人の教育委員が合議し、その地方の教育方針を決めるという合議制執行機関です。合議は様々な見解がありうる教育を首長や地方議会の多数決で押し切らずに、広く民意を反映させ、住民の合意で教育を行うよう強く求めておきます。
 最後に、安倍政権がめざす教育再生は、教育予算を抑え、「戦争をする国」のための安倍流「愛国心」教育と異常な競争主義を押し付けるものであり、日本の教育をさらにゆがめる方向です。教育委員会は、国の教育再生方針に安易に追随せず、教育の独立性を堅持するよう求めておきます。

以上、申し上げまして16議案に対する反対討論と致します。
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by hasegawakaoru | 2015-03-27 15:49 | 市議会活動報告