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日本共産党前橋市議会議員 長谷川薫  【年齢 70歳】 現在・6期・携帯・090-1534-5061・自宅~前橋市南橘町15-5・お困りごとや行政への要望などありましたら、お気軽にご連絡下さい。


by hasegawakaoru

道徳を「教科」にして内心を評価する学校教育はやめよ!

国が求める特定の価値観の押し付けは人権侵害
 文部科学省は、学習指導要領を改定し、小中学校の道徳を「特別の教科」としました。前橋市教育委員会はこの指示どおり、小学校では来年の2018年度、中学校では2019年度から実施し、 検定教科書を使用して道徳を教え、一人ひとりの子どもの心を評価しようとしています。
 もちろん「挨拶をするとか、お年寄りを敬うとか、市民的なルールを守る」などの民主的な市民道徳を教育の場で培うことは重要ですが、国家権力が望ましいと考える価値観を強制することは、憲法の定める思想良心の自由を奪う人権侵害です。戦前、「一旦緩急あれば、天皇のために国が求める特定の価値観の押し付けは人権侵害です。戦前、「一旦緩急あれば、天皇のために命を捧げることが最高の美徳」と教え、教え子の多くを戦場に送った公民教育を絶対に繰り返してはなりません。
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市民道徳は国民的な討論と合意によって形成されるもの
 そもそも、憲法や「子どもの権利条約」の原理に照らせば、学校での道徳教育は、あくまでも、子どもたち一人ひとりが、人間には多様な生き方があることを認め合いながら、自らの生き方や考え方を探求し、自分なりの価値観を確立して幸福を追求していくことができるよう、成長発達や人格形成のためのさまざまな素材を提供する場であるべきです。
 また、市民道徳の基準は、国が決めるのではなく、国民的な討論と合意によって形成されるべきものであり、学校では、子どもを個人として尊重しつつ、自主的で多様なものとして進めることが重要です。

いじめや不登校をなくすためには過度の競争や管理教育の改善が急務 
 今回の「道徳の教科化」は、第二次安倍内閣に設置された 「教育再生実行会議」がいじめ問題の対策として提言されたものです。しかし、いじめ問題の要因は、社会全体の構造や現在の子どもたちが置かれた教育環境など、様々な背景があり、道徳教育を強化することで解決されるものではありません。
 問題解決のためには、学校教育が過度な競争や管理を改め、子どもたちが伸び伸びと発達成長し、学ぶ喜びを実感できるような場所となるよう、学校教育の現行制度を抜本的に見直すことが必要です。しかも重大なことは、「道徳の教科化」が、「 戦争法案」など「 戦争をする国づくり」と同時に進められていることです。国民を戦争に動員するために、教育を利用しようとする狙いを決して認めることはできません。
 
by hasegawakaoru | 2015-08-26 11:02 | 市議会活動報告