日本共産党前橋市議会議員 長谷川薫  【年齢 66歳】 現在・5期・携帯・090-1534-5061・自宅~前橋市南橘町15-5・お困りごとや行政への要望などありましたら、お気軽にご連絡下さい。


by hasegawakaoru

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市民の命と暮らしを脅かす前橋市の違法・脱法的な強引な差押えは許さない!

1、はじめに~高すぎる国保税が滞納の大元の原因

前橋市は、2013年4月から国民健康保険税を11%引き上げ、年間約12億円・1世帯平均2万2,000円の負担を加入者に押し付けました。市当局は引き上げ額を縮減するために、7億1,900万円を一般会計から国民健康保険特別会計に繰り入れましたが、最高限度額と均等割・平等割の引き上げを強行しました。党市議団は最高限度額の4万円引き上げ(後期高齢者支援金分と介護納付金分各2万円・計4万円)はやむを得ないという立場から賛成しましたが、無所得世帯が1万3,200円、7割軽減世帯が9,240円の負担増となるため、均等割の年6,000円引き上げ、平等割の年7,200円引き上げには強く反対しました。残念ながら、党市議団以外の会派の賛成で引き上げが決められました。

その結果、総収入360万円で所得192万円の3人家族(40歳代の夫婦・子ども一人)では約5万7千円の負担増で、年税額では34万円。所得に占める割合は約18%にもなりました。本市の国保加入者は、所得200万円以下の世帯が77%を占めるなど低所得者や高齢者が多く、派遣切りによる失業者も増えています。一人あたりの平均国保税額は18万5584円です。現年分の収納率は93%程度で推移していますが、加入5万3,625世帯(加入者9万3,486人)のうち国保税の1年以上滞納世帯が5447世帯で加入世帯の1割以上が滞納しています(2012年度)。

市町村の国保税の高騰を招いている最も大きな原因は、自民党・公明党政権が続けている国の国保予算の削減です。1984年には医療費の45%まであった市町村国保への国庫負担が、今や24.1%まで削減されています。このために全国の自治体で国保税の引き上げが繰り返され、この20年間に全国平均で1.6倍、一人あたり3万円も引き上げられました。
 さらに滞納者に対して全国の自治体が国に言われるままに制裁措置を講じており、本市も2014年11月25日現在で、国保資格証明書を879世帯1,109人、国保短期保険証を1605世帯、2644人に発行し、命と健康を脅かしています。
しかし、多くの市町村が、国保税の高騰を抑え、自治体独自の減免などを行うため、一般会計から国保会計に国の基準(法定額)以上の公費を繰り入れていますが、収納率は下がる一方です。あまりにも高すぎる国保税の引き下げを行わなければ収納率の向上にもつながりません。低所得者が多く加入し、保険税に事業主負担もない国保は、適切な国庫負担なしには成り立たないのです。

2、前橋市の過酷な滞納整理について

いま、本市においても、長引く景気悪化で市民のくらしがかつてなく深刻さを増しており、税金を払いたくても払えない市民が急増しています。サラ金などの高利の借金をして毎月の返済に追われている方も少なくありません。また、高齢化が進行するもとで、家族の病気や介護施設への入所で予想以上の費用の負担を強いられて生活に困窮している世帯も増えています。仕事が激減し、請負単価が引き下げられて、資金繰りに苦しんでいる零細業者も増えています。
 国税や県・市民税、国保税が納期までに納められなくなることは決して特別な世帯だけではなく、誰でも起こりうるのです。だからこそ税金を徴収する行政は、納税義務だけを強調するのではなく市民のくらしの実態をていねいに聞き取って、分割納入や徴収の猶予など暖かい対応が求められます。
 ところが、市税と合わせて国保税の徴収を所掌している前橋市財務部収納課は、「呼び出しても連絡がない」「分割納入の約束日に入金されなかった」「分納金額が少ない」などの事実だけで一方的に「悪質滞納者」と決め付けて突然、滞納世帯の預金通帳の残額を全額差押えたり、給与や自営業者の取引先業者の売掛金債権を差し押さえて収納するなど、生活実態を無視した異常ともいえる強権的な滞納処分を強めています。
国保税の滞納を理由に市が財産を差押えた件数は、2011年度4430件、2012年度4286件、2013年度4843件にも及んでいます。2011年度の大阪府下の全自治体の国保税の差押え件数4,503件とほぼ同じで、栃木県や長野県が4000件から5000件ですから前橋1市で県レベルの差押えをしています。本市は2012年度に国保税滞納世帯は6408世帯に対して4503件も差押えていますが、世帯数がほぼ同じ中核市の滋賀県大津市の場合は、差押えはわずか104件で前橋市の40分の1以下です。政令市の名古屋市や大阪市と前橋市は国保税の収納率は約85%で、ほぼ同じですが、前橋市の差押えの比率は名古屋市の約10倍、大阪市の100倍に及んでいます。
すでに本市は3年前から、市税と国保税の滞納による差し押さえが年間8000件を超えており、預金や給与などの債権の差押えが90%を超えています。
本来は、滞納整理の最後の手段である差押え処分の権利を、真っ先に行使しており、濫用していると言わざるを得ません。
このような中、「前橋の差押え件数は、異常に多い」と云う驚きの声が全国から上がっています。他県のある自治体職員は、「預貯金口座や年金や給与など現金債権を差押えると、換価手続きなしで配当できるので滞納繰越金は確実に減ることはわかるが、万が一、市民の生存権を侵害する事態となったら大変なので、前橋市のように早期差押え処分を安易には進められない」と話しています。
私たちも、資力があり担税力がありながら納めない、悪意の滞納者には厳しい態度で接することは当然だと考えますが、前橋市の税滞納者に対する対応は、市民の生活実態をほとんど無視し、およそ優しさやぬくもりとはかけ離れた徴収強化だけになっていると言わざるを得ません。
 収納課は「滞納額が累積しない早期差押えは市民のくらしを困窮させないので抗議も少なく市民のためになる」と私たちに平然と説明していますが、国税徴収法の立法趣旨を曲解しています。あくまでも、滞納者であろうと自主納付を基本とすべきです。市民を差押えで驚かせて、呼びつけるといやり方は間違っています。
さらに自営業者の場合は、市税だけではなく国税の滞納も発生します。国税当局の統計でも、新規滞納発生に占める消費税滞納の発生割合は50%前後という高さです。零細になればなるほど消費税を価格に転嫁できず納税資金が捻出できないなど、中小業者は国税の負担増にも苦しんでいます。融資を受け金融機関に返済を行っている業者も多く、市当局が安易に不動産の差押えや売掛金を差押えたら、新たな融資の道を絶たれ、借入金の一括返済を迫られ、廃業の危機を招きかねません。
 
市税の滞納だけが問題で、市民の暮らし全体を見ようとしない収納行政は、市民を追い詰めるだけです。党市議団は、この間ほぼ毎回の議会で本市の収納行政の問題点を質問し、滞納者の暮らしや営業の実態を十分把握しないまま、本来なら最終手段である差押えを濫用する前橋市の滞納整理を改めるべきと繰り返し求めています。

3、具体例~市の違法・脱法的な差押えで脅かされる市民生活

私たち党市議団には、給料や年金などが預金口座に振り込まれた直後に差し押さえられ、「生活ができない」「暮らしていけない」と市民からたびたび相談を受けています。

e0260114_20381999.jpg 最近も2014年12月19日に市は、国保税などを27万5,600円(延滞金3万3600円)滞納している一人暮らしの69歳の女性の預金口座を差し押さえました。預金口座には3,305円の残額があり、有料老人ホームでヘルパーとして働いた給料が19日に15万4千円振り込まれましたが、市は振り込み日を狙い撃ちにして15万7千円を差押えたのです。305円で1カ月どのように暮らせというのでしょうか。これまでに収納課は、預金口座の差押えは法的には全額差押えが可能であるが、財産調査をして担税力を十分把握したうえで預金等の差押えを行っており、差押え禁止財産は差押えない、給与の振込と分かれば全額の差押えはしない。差押え禁止の10万円+源泉徴収分を差し引いた残金の80%を差押えると表明していましたが、今回の例はこうした説明にも反する、行き過ぎた差押えです。その女性からの党市議団への相談を受けて、私が収納課に同行して、「いかなる滞納があっても、憲法25条で保障すべき最低限の生存権を奪うような違法な差押えはやめるべき。無年金者でもあり、少なくとも禁止財産部分の即時差押えを解除して現金で還付すべき」と抗議しましたが、即時解除を表明しませんでした。(写真は女性が差し押さえられた通帳のコピー)

また、奥さんの数万円のパート収入と二人合わせて9万円の年金で生活保護水準以下の最低限の生活の零細な元水道設備業者の方の例です。経営に苦しみ、原材料の仕入れと従業員の給料を払うのが精いっぱいで、市税や国保税の滞納がありました。持病も悪化したので2013年末で廃業を決意しましたが、収納課の厳しい督促を受けて、精神的にも追い込まれ、結局、離れて暮らしている金銭的にも余裕がない子どもさんに無理に頼んで、滞納している本税約70万円を2014年の春、全額一括納付し、その後は、現年分は一度も滞納せず納期内納入を守ってきました。
ところが、収納課は、その方の精いっぱいの努力も認めず、延滞金の執行停止どころか、年金が振り込まれた当日の2014年10月15日に突然、残金がほぼゼロの預貯金口座に振り込まれた月5万5千円の年金から3万円を差押えたのです。
本人が「医療費も払えない、生活ができない」と収納課に差押えの解除を求めましたが、応対した担当者は、「13万円残っている延滞金が納入されないので差し押さえた」と答え解除を拒否しました。

e0260114_20393442.jpg2014年12月24日に相談を受けた市内の61歳で早期に年金受給をしている男性への預金口座の差押えもひどい違法差押えでした。その方は、10年前にうつ病で入院し会社を退職、奥さんとも離婚し、7年前に同居していた父親も死亡して、10年間ひとり暮らしをしていました。その後も糖尿病の持病が悪化していますが国保税の滞納を理由に正規保険証を取り上げられて、窓口で残額負担を求められる資格証明書が発行されているために、最近は医者にかかっていません。時折、低血糖のために意識を失うことがあると言っています。1年前から厚生年金(2カ月で16万円)を繰り上げ受給し、姉妹の支援を受けて細々と自宅で暮らしていました。市税と国保税が延滞金も含めて97万円滞納していると前橋市から督促を受けていました。市の収納課は、2014年12月15日の年金支給日に本人が15,000円引き下ろした残額148,850円を差押えて残額をゼロにしたのです。私が、本人から詳しく話を聞いたところ、市に無所得の申告を10年間行っていないことが分かったので、国保年金課窓口に申告したところ、7割軽減世帯だということが判明し、国保税の本税だけでも189,600万円の減額が行われました。時効によって5年間の減額にとどまりましたが、収納課は無収入の申告をすれば滞納金額そのものも大幅に引き下げられることが分かりながら、その事実も知らせていませんでした。
このような状況の下で2か月分の生活の唯一の糧である年金を全額差押えてたことは、2重に悪意に満ちた脱法・違法な滞納整理です。しかも本人及び同席した姉妹の即時解除・還付請求にも、市収納課は応えない異常な態度を示しました。私はこのような中で相談者の暮らしを応援するためには、生活保護申請が必要と判断し、当日申請を行い社会福祉課に生活保護申請を受理させました。しかし保護の開始決定までの間、全く無一文の生活を強いられたのです。一方で税金の滞納処分で生活を脅かす前橋市が、生活保護で扶助せざるを得ないというという矛盾した行政となっているのです。(写真は、差押えられた相談者の金融機関の口座です。)

いま、差押え禁止債権を狙い撃ちする滞納処分が問題となり、滞納者へのむごい仕打ちはやめよという声が全国各地で上がっています。
とくに、預金口座の差押えについては、2013年11月27日の広島高裁では、「預金口座に振り込まれたものであっても、児童手当のような差押え禁止財産が原資となっている場合は、差押え禁止の趣旨に反し違法である」という画期的な判決が出ました。
ところが、前橋市はこの判決後も「預金口座に入れば一般財産」という立場をとり続け、児童手当だけが入金し、出金は学校給食費と就学旅行費の積み立てだけという税滞納者の預金口座の7万8971円の残額を2014年8月4日に全額差押えました。児童手当以外に口座への入金がない状況を知り得る状態にありながら差押えを断行したのは、児童手当の差押えを禁止する法律からの裁量権の逸脱であり、差押え禁止財産を狙い撃ちにした違法な差押えです。  
本人の抗議を受けて、市は、差押えを解除し全額を返金しましたが、真摯な反省の態度は示しません。

また、市が税金滞納を理由に差押えていた自宅兼工場を公売し換価し配当したために、事業の継続ができなくなって廃業し生活保護世帯となった零細業者がいます。公売しなければ、同居していた子どもに経済的支援を受けながら、細々でも事業の継続ができたのです。執行停止して事業の継続と生活を支援していくのと、全財産を取り上げて滞納税に充てて、生活保護で扶助するのとどちらが行政上からみても合理性があるのか明らかではないでしょうか。
さらに、市は病気で生活保護を受給している稼働年齢を過ぎた高齢者に、生保受給前の滞納税の分納を求め、実際に扶助費から6000円の分割納付をさせました。今も返還しておりません。執行停止すべき生活保護受給者に督促状を出して納入を促すことは直ちに改めるべきです。

4、強権的な取り立てではなく、市民の暮らしに寄り添い自主納付できる親身な徴収行政に転換を!

納税相談に市役所の収納課に訪れたり、電話で納税相談をした市民から、「市の税金の取り立てが厳し過ぎる、高圧的な態度や言動は市民に奉仕する公務員とは思えない」「市職員のあまりの暴言で心臓がドキドキした。倒れそうになった」という怒りの声は後を絶ちません。
そもそも、市税や国保税の滞納がふえているのは、長引く不況や消費税の8%増税、医療や介護などの負担増で市民生活や中小業者の経営が厳しくなっていることが背景です。たとえ納税義務を認識していても、毎日の暮らしに追われ、事業の継続に必死になって、支払いが困難になっている市民が増えているのです。そんな時に、税金を支払うという市民の立場は重視せず、滞納した税金を取り立てる立場からしか物事を考えようとせず、生活の状況を無視して違法・脱法ともいえる問答無用の取り立てを行えば、市民の生活も中小業者の経営も成り立たなくなります。なぜ滞納する状態に至ったのか、1人1人の状態を把握して,どうすれば滞納を解消できるかということを一緒に考える対応が必要だと思います。

すべての税金の徴収は、納税者の「事業の継続又は生活の維持」ができることが前提で組み立てられています。これは憲法25条・生存権の保障の当然の要請なのです。滞納処分によって、すべてのもの奪ってしまえば、後は生活保護に頼らざるをえなくなります。
「滞納イコール悪質」という認識や滞納した税金をとることだけを最優先し、機械的・強権的な滞納整理に職員を駆り立てる収納行政は絶対に改めさせなければなりません。
朝日新聞が2014年10月に前橋市の差押えの実態を特集した記事は、参議院の厚生労働委員会でも差押え件数の多さに驚きの声が上がり、日本共産党の小池晃議員の質問に対して、厚生労働保険局長も「『個々の滞納者の実情を把握したうえで対応する、生活を窮迫させる恐れがある場合は処分を停止する』という今年1月の総務省事務連絡を、全国担当者会議などで周知徹底する」と約束しています。
塩崎元厚生労働大臣も、「あえて杓子定規なことをやらず、温情を持って臨まなければいけないし、配慮をしなければならない、ぬくもりを持った行政をやるべき」と答えています。

本市の税の取り立て強化の背景には、地方交付税の削減や不況による税収減がありますが、『税の公平性』を口実に、日々の暮らしに困っている市民に執拗(しつよう)なまでに支払いを迫るやり方はまさに異常です。真の「公平性」というのなら、国税徴収法や地方税法の本来の趣旨をきちんと納税者に周知し、生活困窮などの一定の事由が生じた場合には、納税の猶予をして延滞金を減免し分納を認めたり、換価の猶予や滞納処分の執行停止をする「納税の緩和措置」制度を運用して納税者を保護し、強権的な徴収をやめるべきです。
 
また、市当局は市民が納税相談を行う際に、弁護士・税理士・公認会計士の税務代行者以外の第3者立ち合いを拒否しています。党市議団が市民から相談を受けて、立ち合いを本人が同意していても、守秘義務を理由に市議会議員の同席を認めないことは納得できません。このことも本市の強権的な徴税行政の姿勢を表しています。

5、市税を考える市民の会が粘り強く運動

 
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2009年の12月、このようなあまりにもひどい前橋市の税収納行政を市民の共同の運動で改善させようと日本共産党・民商・新婦人・医療生協・弁護士・税理士・司法書士や多くの個人などが参加して「市税を考える市民の会」が結成されました。
 これまでに、シンポジュウムや学習会、税金110番、さらに年金支給日などに市役所前での宣伝活動を続け(右の写真)、市長への改善要求署名運動、収納課交渉などを粘り強く続けてきました。また、国保税の引き下げや実績がない国保の窓口の一部負担金の減免や申請減免制度の拡充も強く求めてきました。
2014年11月23日には、大阪社会保障推進協議会の寺内順子事務局や2013年3月の鳥取県の児童手当の差押えを違法とした広島高裁判決を引き出した弁護団の楠晋一弁護士や大阪地域で違法な差押え問題などの市民活動を支援している勝俣彰仁弁護士を講師に迎えて『その差押え、違法です!』をテーマに学習会を開催しました。
 今後も、市議会での論戦とともに市民運動との共同を強めて、行き過ぎた収納行政の改善を市に求めて行きたいと思います。

6、むすび

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前橋市は今、初代群馬県令・楫取素彦を描くNHK大河ドラマ「花燃ゆ」で観光客誘致に力を入れて、「おもてなし前橋」を強調しています。訪れる観光客だけへの態度ではなく、生活に困窮し納税が遅れた市民に対しても、強権的な取り立てで市民を追い詰め、行政に対する信頼を失わないようにすべきです。行財政改革の推進で、政府が地方交付税や補助金の削減を強めているために自治体が財政難を招いていますが、そのしわ寄せを住民へ転嫁し、徴税攻勢を強めることは許せません。党市議団はこれからも、分納などの努力を続けて税金を支払う意思がある納税者への滞納処分を行わないことや納税者本人の納付意思確認や家族を含めた生活の実情把握なしに差押えをしないことを強く求めていきます。
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by hasegawakaoru | 2014-12-26 20:51 | 市議会活動報告
12月16日の12月定例市議会の最終日。本会議で討論をしました。それに先立って、鎌倉中学校の吹奏楽部の議場コンサートがありました。中学生の素晴らしい演奏に感動しました。
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マイナンバー制度による事業促進・ミッドナイト競輪事業・営利企業による公的施設の指定管理・市総合運動公園の過大な拡張事業に反対!

 私が行った、討論は以下の通りです。反対理由をぜひお読みください。


 私は、日本共産党前橋市議団を代表して、議案129号、第130号、第154号、第155号、第156号、第157号、および第165号について、反対の討論を行います。

 最初に、議案第129号平成26年度前橋一般会計補正予算についてです。

 総務費の情報システム運用事業費として計上されている、5327万5千円の追加補正は認められません。この事業は、赤ちゃんからお年寄りまでのすべての日本国民と中長期滞在の外国人を含めた日本居住者一人ひとりに識別番号(マイナンバー)をつける仕組みです。これまで年金、医療、介護など制度ごとに違う番号で管理・運営されていた国民のさまざまな情報がマイナンバーを通じて一つに結びつけられます。対象となる情報は、社会保障、税金、雇用、奨学金貸与の状況まで広範囲にわたります。国や地方自治体が、住民の多様な納付・給付状況を把握することを可能にします。税と社会保障の一体改革の関連法でもあるマイナンバー法は、給付の「適正化」と運営の「効率化」による社会保障費削減・抑制を最大の導入目的としていることも問題です。しかも、マイナンバー制度は、「一体改革」を要求する経団連が社会保障支出の「徹底的な合理化・効率化」のために導入を強く求めてきたことからも、社会保障給付抑制の道具に使う狙いは明らかです。
 内閣府の世論調査でも7割以上の人が「個人情報の漏洩(ろうえい)によるプライバシー侵害」「個人情報の不正利用による被害」に不安を感じています。ベネッセコーポレーションで明らかになった個人情報の大量漏洩事件は、最大約2070万件もの情報が漏洩した可能性があると同社が説明していますが、いまだにその原因も明らかになっていません。このような情報漏えい防止対策もきわめて不十分です。番号制度が必要という立場の研究者からも、多くの情報を一つに集中させるのは「プライバシー保護の観点から見て『絶対にやってはいけないこと』」と危ぐする声が強くあがっています。しかも、制度導入に6100億円もの経費がかかると試算された内容も、詳細は不透明です。歯止めのない税金投入になる恐れも強く、まさに国民にとって「有害無益」の事業であり、国言いなりの事業費支出はやめるべきです。

 次に、議案130号、競輪特別会計補正予算についてです。

 競輪特別会計の競輪開催事業費として追加補正しようとしている1億5127万7千円は認められません。
今、日本の成人の男性8.8%、女性1.8%、推計536万人がギャンブル依存症であり、世界でも最悪のギャンブル依存の広がりが実証されたという厚生労働省研究班の調査発表が衝撃を広げています。
 ギャンブル依存症は、ギャンブルへの衝動が抑制できず、経済的、社会的、精神的な問題が生じているにもかかわらず、やめることができない病気です。世界保健機関(WHO)は精神疾患と定義しており、世界的にその対策と治療・回復のための社会基盤づくりが課題になっています。ところが政府は、現在は刑法犯罪である賭博場・「カジノ」の合法化を目指すとともに、競馬や競輪など公営ギャンブルを所掌している農水省、経産省などは、ギャンブル依存症の対策は何もしていません。
 依存症は個人の人柄や性格によるものではありません。ギャンブル施設の存在がそれを引き起こすのです。多くの家族は、適切な救済を受けられず、経済破たんを引き起こし、家庭崩壊を招いて苦しんでいる方も少なくありません。 
このような状況の下で、本市はガーデン前橋への場外車券場の開設に続いて、試行的な実施といえどもミッドナイト競輪を開催し、今後の本格実施を目指すことは、市民社会の健全性を損ない依存症を拡大する恐れがあり、認めることはできません。また、市民の所得を吸い上げて確保するギャンブル収入に、市財政を依存することにも賛成できません。今日の社会の矛盾の中で、ギャンブルにささやかな楽しみを求めている市民も少なくありませんが、オリンピック競技でもある競輪を健全なスポーツに発展させる政策を強めて、これらの人々がギャンブルをしなくてもすむような社会をめざすべきだと思います。

 次に、議案154号から157号までの公の施設の指定管理者の指定についてです。

今回の指定について以下の理由から反対するものです。
 わが党は、公の施設の指定管理者制度について、営利目的の民間企業にゆだねれば行政の責任があいまいになり、住民と議会によるチェックができにくくなるとともに、サービスの低下や住民負担の増加、個人情報の漏えいの危険、コスト削減を名目にした従業員の低賃金・非正規化などを伴うものだと繰り返し指摘し、とりわけ市民生活に関わる公共施設の管理運営は直営に戻すことを基本に抜本的に見直すよう要求してきました。しかしながら、市長は中央児童遊園、粕川元気ランド、富士見温泉見晴らしの湯ふれあい館、おおさる山の家の指定管理者に民間企業を再び参入させることを提案しました。
 しかも、指定管理者の指定にあたって、市は、評価点数の高い事業者を選定したと説明していますが、施設運営の理念やサービスの質の確保など重要な評価項目の配点に、選定委員からは5割程度の評価点しか得ていない結果もあります。低い配点となった項目についてはどこに問題があるかの、またそれにもかかわらず選定したのはなぜか等選定の最終的な判断材料が一切示されておらず、選定委員の個人的な評価にもとづく選定となっています。
 また、粕川元気ランドや富士見温泉は一事業者のみの応募であり、比較評価する他の事業者もありません。市は「1事業者の応募であっても、公正かつ厳正な審査をした」と説明していますが、事実上、特定の民間企業の参入を認めることになり問題です。
 しかも議会には、判定の基準となった審査項目に基づく各法人が提出した事業計画内容等は一切示されないために、その施設の運営管理を行う事業者として、本当に一番ふさわしい団体なのか、議会では的確な是非の判断ができません。 
もともと指定管理者制度は、財界の要求を受けて「官から民へ」のかけ声のもと、国、地方自治体の業務、施設を民間に開放してビジネスチャンスをふやすという戦略にもとづいて導入されたものです。したがって、わが党は、市の外郭団体である文化スポーツ振興財団を選定した総合運動公園と社会福祉協議会を選定したしきしま老人センターを除いて、公共施設の管理運営に民間営利企業を参入させる議案4件に反対致します。

最後に、議案165号、前橋市総合運動公園拡張用地の土地の買い入れについてです。

 現在の面積25.8㌶の前橋総合運動公園を、さらに東側の農地をつぶして14.6㌶も拡張し、全国大会クラスのスポーツ大会を誘致するための4面の野球場を整備するグラウンドと、700台の駐車場、さらに多目的広場も含めた公園施設増設する事業計画であります。事業費は土地の買収費用も含めて36億円になります。国の補助金を受けても20億円前後の市財政の投入を余儀なくさされます。
 これまでにわが党は、現在でも総合運動公園の管理費は年間1億8千6百万円にもなっており、当然、拡張すれば管理費がさらに増えると指摘し、県有施設を含め既存の本市のスポーツ施設を活用すれば不足はなく大規模な大会も実施できるとの立場から、「必要最低限のグラウンドと駐車場の整備だけに拡張計画を縮小すべき」と主張してきました。さらに、「老朽化し、市民の使い勝手の悪い総合運動公園の各施設のリニューアル事業を優先すべきであり、駐車場不足対策については、下増田町の清掃工場建設用地を活用してパークアンドライド方式でピストン輸送などおこない利活用すれば十分可能。オリンピックのキャンプ地誘致やスポーツメッカづくりについても、本市より交通も宿泊施設もはるかに利便性が高く、施設整備も進んでいる、さいたま市や千葉市、横浜市など首都圏自治体と競争することには無理がある。身の丈に合った取り組みをすべきで、大規模なスポーツ施設整備など過大な財政投資は将来に禍根を残す可能性がある」と主張してきました。
 しかも、運動公園の拡張目的が、いつの間にか当初のサブグラウンドから野球場を中心にした整備計画に変化しましたが、議会には変更理由の十分な説明がありませんでした。すでにナイター設備があり13,000人の収容能力の市民球場があり、基幹運動公園や旧勢多郡町村の運動公園や利根川河川敷にも野球場が整備されています。大規模な大会であっても県施設なども活用すれば十分実施できるはずです。新たな野球場を4面も整備する緊急性があるのでしょうか。
本市の大規模公園は前橋公園、荻窪公園、大室公園、敷島公園などもあり、さらに地域の街区公園も289個所、近隣・地区公園など合わせると、391個所で、公園の面積は369㌶にもなります。一人当たりの公園面積が全国平均より高い10.95㎡〈H25年度〉です。これを総合計画では平成29年度に12.5㎡まで引き上げようとしています。少子高齢化が進む中での公園整備は、大規模公園整備を抑制し、歩いて行ける街中の公園整備を優先すべきです。
 市民生活は4月からの消費税増税の一方で社会保障の給付削減と負担増でいっそう苦しさを増しています。市は、すでに4.8㌶の下増田運動場を約20億円かけて整備しましたが、隣接する3.8㌶の元清掃工場建設予定地も7億円かけて北関東最大のサッカーグラウンドの拠点施設として整備する計画を明らかにしています。市民体育館の耐震補強や大規模改修の工事費だけでも約17億4千万円もの経費がかかります。
福祉予算や中小事業者支援予算など市民の暮らし応援に予算をシフトすべき時に、わが党の指摘や提案を十分検討することなく、これ以上の過剰なスポーツ施設整備に財政を投入することを賛成することはできません。
 以上申し述べまして7議案対する反対討論を終わります。
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by hasegawakaoru | 2014-12-18 15:53 | 市議会活動報告
たなはし世津子氏は群馬1区で21,394票(前橋市で16,294票)の得票!

e0260114_15341023.jpg 多くの皆さんに暖かくご支援いただいた1区候補のたなはし世津子さんは、2万1千票余の得票をいただき大善戦しました。残念ながら当選することはできませんでしたが、前回総選挙の得票を8千2百票余り増やし、比例票の大躍進に貢献しました。たなはしさんは投票日の翌日15日 、県庁前で酒井宏明県議や4人の市議団とともに結果報告とともに、「公約実現に向けて全力を尽くす」と決意表明しました。

県内の比例、前回票を4万票増の9万票の大前進!

 たなはしさんをはじめ県内の共産党の5候補の「消費税増税や戦争をする国づくりなど、安倍政権の暴走政治ストップの審判を」の訴えは、比例代表選挙の日本共産党の県内得票を、前回の5万票を4万票も増やし、9万票まで大きく前進させました。

北関東で14年ぶりの2議席確保

e0260114_15315752.jpg 定数20人の比例代表北関東ブロックでは、現職の塩川鉄也氏が6回目の当選、梅村さえ子氏も初当選を決めました。14年ぶり複数議席の確保です。全国的には、沖縄1区で赤嶺政賢氏が当選したほか、全国比例ブロックで606万票を得票し、20名の当選者が決まり、合計21人の当選をかちとりました。前回総選挙の当選者8名に対し、2・6倍に大躍進しました。

「自共対決」が鮮明に

 マスコミは「自民党が圧勝」「自公与党が3分2を確保」と報じていますが、自民党は公示前の議席を減らし、比例票も自民党の得票率は33%にとどまっています。自民党が多数議席を得たのは民意をゆがめる小選挙区制によるものです。
 安倍政権に最も厳しく対決した日本共産党が大躍進したことは、民意の重要な現れです。安倍自公政権が、今回の結果で、国民から「白紙委任」を与えられたと考えるなら、大きな間違いです。
 「二大政党づくり」や「第三極」などの偽りの対決軸は破たんし、今や「自共対決」が鮮明になりました。日本共産党は新しい国会で公約実現をめざして大奮闘するとともに、各分野で一致点に基づく共同を強め、党勢拡大に全力を尽くす決意です。今後ともご支援をよろしくお願い致します。

総選挙得票結果 2014年12月14日投票

 ●1区得票(前橋・沼田・旧勢多・旧利根郡)         

佐田玄一郎自民 61,927(32.99%)当選
上野ひろし無所属 54,530(29.05%)
宮崎たけし民主 46,862(26.56%)比例復活
店橋世津子共産 21,394(11.40%)

 ●前橋市得票

佐田玄一郎自民 41,852(31.25%)当選
上野ひろし無所属 36,295(27.10%)
宮崎たけし民主 39,444(29.46%)比例復活
店橋世津子共産 16,294(12.17%)

●全国の共産党比例票 6,062,962(11.37%)
●群馬県内共産党比例票 90,329 (11.15%)
●前橋市内共産党比例票 17,037(12.67%)

政治家のモラルについて想う
 
 衆議選の1区で61,927票を得た自民党の佐田玄一郎氏は、前回に比べて32,782票、35%も票を減らして、かろうじて当選した。週刊誌報道によれば、職業も名前も隠して、若い女子大生に1回4万円のお金を渡してラブホテルで密会を重ねていたことが発覚。本人からの弁明もなく、辞職ではあったが、衆議院議会運営委員長の職を事実上追われた。このような中行われた総選挙では、国民や地元の前橋市民に一切謝罪も説明もしないまま今回立候補したことに、多くの有権者が厳しい批判を下したのは当然だ。
 それにしても、最終的に自民党本部が公認したとは言え、当初公認を見送るべきと主張していた前橋選出の県・市議会議員の多くが佐田氏の選挙支援をした。政治家としての「モラル」を投げ捨てて犯罪的な行為をした佐田氏に深く反省を求め、今回の立候補の辞退を迫るべきではなったか。
 佐田氏を選んだ有権者も、多くは事実を知らない方が多かったのではないか。わかっていた方も、「英雄色を好む」という諺どおり安易な気持ちで、佐田氏を免罪してよいと考えたのだろうか。ヨーロッパなどでは、このような政治家は政界から追放される。日本の政界の後進的風土も正さなければならない。
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by hasegawakaoru | 2014-12-18 15:38 | その他
    日本共産党中央委員会のホームページから転載します。
日本共産党が大躍進・「オール沖縄」完勝

比例20議席、赤嶺氏(沖縄1区)当選・北海道、北陸信越、中国で議席回復・東京、南・北関東、東海、近畿、九州沖縄は議席増

総選挙開票

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 第47回総選挙は14日投票され、同日夜から開票が進みました。日本共産党は比例代表で公示前の8議席を大幅に上回って2倍を超える議席に伸ばし、躍進を果たしました。2ケタ議席の獲得は2000年の総選挙以来14年ぶりとなります。民意に背き暴走を続ける安倍政権に対する厳しい批判が、共産党躍進という形で示されました。11月の沖縄県知事選の共同の枠組みでたたかった沖縄の4小選挙区では、1区で赤嶺政賢氏が6選。2、3、4区でも当選を確実にし、県民を裏切った自民党の候補者全員が落選しました。日本共産党の小選挙区での議席獲得は1996年以来18年ぶり。

自公で三分の二超

 日本共産党は21議席を獲得しました。北海道ブロック(定数8)で畠山和也氏、北陸信越ブロック(同11)で藤野保史氏、中国ブロック(同11)で大平喜信氏=いずれも新=が当選を確実にしました。3ブロックでは03年に議席を失って以降、11年ぶりに議席を回復しました。

 北関東ブロック(同20)で塩川鉄也氏が6選、梅村早江子氏が初当選を果たし、前回比1議席増。東京ブロック(同17)では、笠井亮氏が4選を果たしたのに加え、宮本徹、池内沙織両氏が初当選を勝ち取り、2議席増となりました。南関東ブロック(同22)は志位和夫委員長が8選。畑野君枝氏が衆院選で初当選、斉藤和子氏が初当選し、2議席増となりました。東海ブロック(同21)では本村伸子、島津幸広両氏が初当選。勇退した佐々木憲昭氏の議席を引き継ぎ、1議席増を果たしました。近畿ブロック(同29)では、穀田恵二氏が8選、宮本岳志氏が3選。清水忠史、堀内照文氏が初当選を勝ち取り、2議席増となりました。九州・沖縄ブロック(同21)では田村貴昭、真島省三両氏が初当選を果たし、2議席獲得の1議席増となりました(赤嶺氏は小選挙区で当選)。また、東北ブロック(同14)では高橋ちづ子氏が5選を果たし現有議席を守りました。

 一方、与党の議席は、参議院で否決された議案を再可決できる3分の2(317議席)に達する模様。

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(写真)衆院沖縄1区で当確の報道に万歳する赤嶺政賢氏(中央)ら=14日、那覇市

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(写真)14年ぶりの議席獲得を喜ぶ畠山氏(左から2人目)ら=14日午後11時10分、札幌市

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(写真)支持者らと当選を喜ぶ高橋氏(正面中央)=14日、仙台市

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(写真)衆院北関東ブロックで2議席を獲得し、喜びの万歳をする(左4人目から)塩川鉄也、梅村早江子両氏ら=14日夜、さいたま市

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(写真)当選確実の知らせを受け、集まった支持者や青年たちと喜び合う宮本徹氏(中央)と、米倉春奈都議(その右)=14日、東京都渋谷区

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(写真)支持者らと初当選を喜ぶ畑野氏(左から2人目)=14日、日本共産党神奈川県委員会

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(写真)当選を喜ぶ藤野保史氏(中央)と支持者ら=14日夜、長野市の党県委員会事務所

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(写真)議席獲得の報を受け万歳する佐々木憲昭氏(右端)、本村(同3人目)、島津(同4人目)両候補ら=14日、名古屋市内

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(写真)当選を決め万歳をする穀田恵二氏(中央)と支持者たち=14日、京都市中京区

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(写真)万歳する宮本岳志氏と後援会の人たち=14日、大阪市

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(写真)当選を確実にし、支援者たちと万歳する清水氏(左から4人目)=14日、大阪市城東区の選挙事務所

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(写真)当選を決め、支持者とともに喜び合う堀内照文氏(中央)=15日午前0時すぎ、神戸市兵庫区

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(写真)大平喜信氏(手前右から3人目)の当選で歓喜の声を上げる支援者ら=14日、広島市

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(写真)当選確実の報を受け支援者らと万歳する田村氏(前列左から3人目)=14日、福岡市
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by hasegawakaoru | 2014-12-15 13:33 | 近況報告
 前橋市議会の第4回定例市議会の本会議総括質問で、前橋市のあまりにもひどい税金の取り立て・差押え問題の改善を求めました。残念ながら、全国トップクラスの年間8000件もの差押えを行い、市民の暮らしや営業を脅かしているにもかかわらず、市当局は反省もせず、現在の行き過ぎた滞納整理行政を正当化しました。私のの質問と当局の答弁要旨を紹介します。

     第4回定例会・総括質問【長谷川薫】


1、生活や営業を脅かす行き過ぎた税徴収の改善について質問します。

(1)納税相談

 市内の零細な水道設備業者の方の例です。市から呼び出された納税相談にはいつも出席していた方です。経営に苦しみ、原材料の仕入れと従業員の給料を払うのが精いっぱいで、市税や国保税の滞納がありました。持病も悪化したので昨年で廃業を決意しましたが、収納課の厳しい督促を受けて、精神的にも追い込まれ、結局、離れて暮らしている金銭的にも余裕がない子どもさんに無理に頼んで、滞納している本税約70万円を今年の春、全額一括納付し、その後は、収納課との約束通り現年分は一度も滞納せず納期内納入を守ってきました。
 ところが、収納課は、その方の精いっぱいの努力も認めず、延滞金の執行停止どころか、年金が振り込まれた当日の10月15日に突然、残金がほぼゼロの預貯金口座に振り込まれた月額5万5千円の年金から3万円を差し押さえたのです。
 本人が「医療費も払えない、生活ができない」と収納課に差押えの解除を求めましたが、応対した担当者は、「13万円残っている延滞金が納入されないので差し押さえた」と答え解除を拒否しました。
奥さんの数万円のパート収入と二人合わせて9万円の年金で生活保護水準以下の最低限の生活を営みながら、本税を完納し、最優先して現年分の税金を納めている市民に対して、このような問答無用の滞納整理処分を行ってよいはずはありません。
納税相談に出席した市民から、「市の税金の取り立てが厳し過ぎる、高圧的な態度や言動は市民に奉仕する公務員とは思えない」という怒りの声は後を絶ちません。
このような、前橋市の納税相談の対応を抜本的に改めて、市民の暮らしの困難に寄り添うべきだと思います。答弁を求めます。

【財務部長答弁】~督促しても納税しない滞納者への最後の手段として、財産調査をしたうえで差押えを実行している。国税徴収法や地方税法に従っている。滞納税が多くなってから差押えると、かえって生活を圧迫するので少ないうちに差し押さえている。納税相談はていねいに行う。

▼たとえ納税義務を認識していても、支払いが困難になっている市民が増えています。「滞納イコール悪質」という認識や滞納した税金をとることだけを最優先する納税相談はあらためるべきです。

(2)次に、差押えについてです。

●すでに3年前から年間差し押さえ件数は8000件を超えています。収納課は「滞納が累積しない早期差押えは市民のくらしを脅かさないので市民のためになる」と説明していますが、私たち議員団には、給料や年金などが預金口座に振り込まれた直後に差し押さえられ、「生活ができない」「暮らしていけない」と市民からたびたび相談を受けています。
 昨年11月27日の広島高裁では、「預金口座に振り込まれたものであっても、児童手当のような差し押さえ禁止財産が原資となっている場合は、差押禁止の趣旨に反し違法である」という画期的な判決が出ました。
ところが、前橋市はこの判決後も「預金口座に入れば一般財産」という立場をとり続け、今年の8月4日に児童手当だけが入金し、出金は学校給食費と就学旅行費の積み立てだけという税滞納者の預金口座の7万8971円の残額を全額差押えました。児童手当以外に口座への入金がない状況を知り得る状態にありながら差押えを断行したのは、児童手当の差し押さえを禁止する法律からの裁量権の逸脱であり、差押え禁止財産を狙い撃ちにした違法な差押えです。  
 本人の抗議を受けて、市は、差し押さえを解除し全額を返金しましたが、今後は、最低生活を脅かすような給料や年金等の違法な差し押さえは、今回の判決に沿ってやめるべきと考えますが、いかがでしょうか。答弁を求めます。

●本来は、滞納整理の最後の手段である差し押さえ処分の権利を、前橋市は濫用していると言わざるを得ません。
 2012年度の前橋市の国保税滞納世帯は6408世帯です。この世帯に対して、4503件も差押えています。世帯数がほぼ同じ中核市の滋賀県大津市の場合は、差押えはわずか104件で前橋市の40分の1以下です。政令市の名古屋市や大阪市と前橋市は国保税の収納率約85%で、ほぼ同じですが、前橋市の差押えの比率は名古屋市の約10倍、大阪市の100倍です。
 このような中、「前橋の差押え件数は、異常に多い」と云う驚きの声が全国から上がっています。他県のある自治体職員は、「預貯金口座や年金や給与など現金債権を差押えると、換価手続きなしで収納できるので滞納繰越金は確実に減ることはわかるが、万が一、市民の生存権を侵害する事態となったら大変なので、前橋市のように早期差押え処分を安易には進められない」と話しています。
 私たちも、資力があり担税力がありながら納めない、悪意の滞納者には厳しい態度で接することは当然だと考えますが、前橋市の税滞納者に対する対応は、市民の生活実態をほとんど無視し、およそ優しさやぬくもりとはかけ離れた徴収強化だけになっていると言わざるを得ません。

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 滞納繰越を減らすために、差押え処分を濫用し、機械的な滞納整理に職員を駆り立てるべきではないと考えますが、見解お聞かせください。

●収納課の職員の方と話していると、滞納した税金を取り立てる立場からしか物事を考えようとしていません。なぜ滞納という状態になったのか、今どんな生活状態にあるのかというのをもう少しきちんと見極めるような対応が必要だと思います。確かに滞納をなくしていくのは大事なことですし,目標を持って取り組んでいくのも必要なことだとは思いますが、そのためには信頼関係というのがないとそれが成り立たないと思います。
すべて強権的な対応をしていると言いませんが、行き過ぎた対応が非常に多く見られて,最近は特にそれが顕著にあらわれてきていると思います。
 なぜ滞納する状態に至ったのか、1人1人の状態を把握して、どうやったら滞納分を解消できるかということを一緒に考える対応が必要だと思います。今は、市民との距離が遠くなっているために、強権的な対応になっているのではないでしょうか。もう1つは、取り立てそのものが第1の目標になっているからこそ異常に多い差押え件数になっているのではないかというふう思います。もう一度現在の税債権回収、滞納処分の在り方に対して改善する意思はないのかどうか答弁を求めます。

【財務部長答弁】~鳥取高裁の判決は、これまでの最高裁判決通りで、差押え禁止財産であっても預貯金口座に振り込まれれ場、一般財産となり差押えはできると判断しつつ、今回の鳥取県の児童手当が振り込まれた直後の差押えは、児童手当の属性を失っておらず、差押えは違法であるとみなしたものである。しかし、預貯金口座の差押えは、その内容をよく把握して留意して行いたい。

▼朝日新聞が今年の10月に前橋市の差押えの実態を特集した記事は、参議院の厚生労働委員会でも差し押さえ件数の多さに驚きの声が上がり、わが党の小池晃議員の質問に対して、厚生労働保険局長も「『個々の滞納者の実情を把握したうえで対応する、生活を窮迫させる恐れがある場合は処分を停止する』という今年1月の総務省事務連絡を、全国担当者会議などで周知徹底する」と約束しています。
塩崎厚生労働大臣も、「あえて杓子定規なことをやらず、温情を持って臨まなければいけないし、配慮をしなければならない、ぬくもりを持った行政をやるべき」と答えています。
差押えという強制処分で収納率を上げるという行政ではなく、市民に自主納付してもらう啓発を粘り強く行うべきです。


(3)つぎに、納税緩和制度の活用についてです。

 すべての税金の徴収は、納税者の「事業の継続又は生活の維持」ができることが前提で組み立てられています。これは憲法25条・生存権の保障の当然の要請なのです。滞納処分によって、すべてのもの奪ってしまえば、後は生活保護に頼らざるをえなくなります。
 これまでに私が相談を受けた事例ですが、前橋市が税金滞納を理由に差押えていた自宅兼工場を公売し換価し配当したために、事業の継続ができなくなって廃業し生活保護世帯となった零細業者がいます。公売しなければ、同居していた子どもに経済的支援を受けながら、細々でも事業の継続ができたのです。執行停止して事業の継続と生活を支援していくのと、全財産を取り上げて滞納税に充てて、生活保護で扶助するのとどちらが行政上からみても合理性があるのか明らかではないでしょうか。
 また、前橋市は病気で生活保護を受給している稼働年齢を過ぎた高齢者に、生保受給前の滞納税の分納を求め、実際に扶助費から6000円の分割納付をさせました。今も返還しておりません。執行停止すべき対象者に督促状を出して納入を促すことは直ちに改めるべきです。
 当局は、口を開けば「税の公平」を強調しますが、真の「公平性」というのなら、国税徴収法や地方税法の本来の趣旨をきちんと納税者に周知し、生活困窮などの一定の事由が生じた場合には、納税の猶予をして延滞金を減免し分納を認めたり、換価の猶予や滞納処分の執行停止をする「納税の緩和措置」制度を運用して納税者を保護し、強権的な徴収を緩和すべきです。
 納税者の生活や営業の実態には目もくれず、「何がなんでも滞納税の債権を回収さえすれば良し」とする姿勢を改め、納税緩和措置で救済すべきです。いかがでしょうか。

▼ 生活保護受給者への扶助費からの納付を求めたり、本税を完納した方の延滞金だけでも差押えることはやめて、執行停止を迅速に行うべきです。


(4)つぎに、市長マニフェストについて市長に質問します。

 市長が3年前の市長選挙のマニフェストに記載された文章を読み上げます。「滞納者との相談を充実させ、延滞利率の改定、無理な取り立ては生活保護の原因」「やめるべきこと、市税滞納者に対する問答無用な差押え」と書かれており、市民に公約しました。
 少なくとも、市長になる前には前市長時代の税金の収納行政に、「市民の暮らしを守るべき自治体が、生活と経営に困窮する市民を追い込み、苦しめている行き過ぎがある」との認識があったのではないでしょうか。
 前橋市の税の取り立て強化の背景には、地方交付税の削減や不況による税収減があると思いますが、『税の公平性』を口実に、日々の暮らしに困っている市民に執拗(しつよう)なまでに支払いを迫るやり方はまさに異常です。市民の暮らしを守る自治体にふさわしい対応となるよう税収納行政の抜本的な改善が必要だと思いますが、市長はどのようにお考えでしょうか。市長の見解を求めます。

▼おもてなし前橋の考え方は、訪れる観光客だけへの態度であってはならないと思います。納税が遅れた市民に対しても、丁寧に生活実態を聞き、強権的な取り立てで市民を苦しめ、行政に対する信頼、市長に対する信頼を失わないようにしていただきたいと思います。「三位一体の改革」などと云って、政府が自治体への地方交付税や補助金の削減を強め財政難を招いていますが、これを住民へ転嫁し、徴税攻勢を強権的にすすめていくことはやめるべきです。税金を支払う意思がある納税者への制裁措置は行わないこと。納税者本人の納付意思確認や実状把握なしに差し押さえをしないこと。を強く求めておきます。

【市長答弁】~収納課は丁寧な納税相談をしていると思う。議員が挙げた例も、滞納額を本人が承知していたのだから、問答無用の差押えではないのではないか。ひどい差押えが行われているとは承知していない。

2、高すぎる国保税の引き下げについて

 国保税を昨年度は一世帯平均で11%、年間2万2千円引き上げました。その結果、所得192万円の3人家族(40歳台の夫婦・子ども一人)では約5万7千円の負担増で、年税額では34万円。所得に占める割合は約18%にもなりました。
すでに、国保税の収納率は84%、滞納世帯が5万3千の加入世帯の1割を超えています。ほとんどの加入者が低所得世帯である国保税の負担はもう限界です。
 税額を上げた昨年度は7億円、今年度は税額を据え置くために9億円を一般会計から国保会計に繰り入れました。今年度の決算はこれからですが、国保基金に8億円残っています。
 今、アベノミクスによる円安の影響によって、食料品やガソリンなど生活必需品の物価が高騰しています。さらに、4月からの消費税の8%増税が追い打ちをかけ、年金削減、介護保険や医療の負担増で、零細業者や高齢者のくらしは火の車です。このような中で、多くの市民が、「高すぎる国保税を引き下げてほしい。滞納者から保険証を取り上げる制裁や売掛金やわずかな預貯金を問答無用で差押える強引な取り立てをやめてほしい」という声が高まっています。
 伊勢崎市や高崎市は、『この時期に値上げはできない』と一般会計から繰入れ額を増やし、基金を取り崩してして国保税を引き下げました。前橋市も来年度は8億円の基金を取り崩すとともに、一般会計からの繰入額を増やして国保税の引き下げを行なうべきです。
 そして、現行の国保税の減免規則や病院窓口の3割の一部負担金の減免要項を緩和して、生活困窮世帯の医療を保証すべきです。今年の10月に879世帯に発行した、命を脅かす保険証の取り上げ・資格証交付はただちにやめるべきです。また、歴代政権によって25%まで減らされた国庫負担をかつての50%まで復活させるよう国に強く求めるべきです。それぞれ、見解をお聞きします。

【健康部長】~一昨年度から国保特別会計に一般会計からの法定外繰り入れを行って、国保税の引き上げを抑えている。引き下げは難しい。

▼国保税は、自民党・公明党政権のもとで値上げが繰り返され、この20年間に全国平均で1.6倍、一人あたり3万円も値上がりしました。市町村の国保税の高騰を招いている最も大きな原因は、国の予算削減です。1984年当時は医療費の「45%」であった国保への国庫負担が、今や24.1%まで削減しています。
多くの市町村が、国保税の高騰を抑え、自治体独自の減免などを行うため、一般会計から国保会計に国の基準(法定額)以上の公費を繰り入れていますが、収納率は下がる一方です。国保税を滞納せざるを得なくなった人に対して、強権的で過酷な取り立て強化は、収納率の向上にもつながりません。低所得者が多く加入し、保険税に事業主負担もない国保は、適切な国庫負担なしには成り立たちません。国庫負担の増額が欠かせません。国に強く求めていただくよう求めまして、私の質問を終わります。
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by hasegawakaoru | 2014-12-04 18:21 | 市議会活動報告