市内の小学校入学式に参加して
2012年 04月 12日
6年生と保護者の間を担任の先生に先導されて、緊張しながら2人1組で手をつないで体育館に入場して来る子どもたちを見て、すでに成人している自分の二人の子どもの入学式を思い出しました。
そして、未来を担うすべての子どもたちが、豊かに成長してほしいと心から感じました。
教育現場にそぐわない君が代斉唱
ところがやっとぎこちなく着席した子どもたちに入学式がはじまって冒頭、起立(「立ってください!」)させられ、音楽の先生が国旗に最敬礼をしながら演壇に登り、出席者全員に君が代斉唱が呼びかけられたのです。
音楽担当の男性教員の指揮と大きな歌声そして女性教員のピアノ伴奏に合わせて、大合唱になりました。新入学児童は、何がなんだか分からず目を白黒させていました。
これからすべての子どもに国民主権と戦争のない平和な世界の大切さを教える義務教育現場で、「君(天皇)の世が、千年も8千年も続き、小石が岩になってコケが生えるまで続くように」と唱和する荘厳な唱(?)が、本当に純真な子どもたちに真っ先に教え歌わせる国歌としてふさわしいのかどうか・・・疑問に感じました。
天皇が絶対の戦前の暗黒時代には、軍事力で脅かしアジアの国々を植民地化し、さらに太平洋戦争・侵略戦争で2000万人以上の罪なき他国の人民の命を奪い、日本人も戦場や空襲で300万人以上が犠牲になったことはわずか72年前の歴史の事実です。
あの時代に国民統合・侵略戦争のシンボルになったのが日の丸・君が代です。
少なくない国民がこの民主主義・国民主権の時代に、法制化して日の丸を掲揚し君が代を斉唱することに違和感を持っています。
少なくとも、憲法の内心の自由を尊重する立場からも、教育現場で決してその強制があってはなりません。
おさない新入学の子どもたちのかわいいしぐさを見ながら、日本の教育の在り方をもっと変えなければと感じる入学式でした。