前橋市内に150人の保育所入所待機児、早急に解決策を
2018年 05月 17日
待機児解消をめざして前橋市の保育施策の充実を!
4月26日に開かれた市議会教育福祉常任委員会で、前橋市の保育所の待機児童の現状について質問しました。
子育て施設課長は「多くの1歳児が保育園に入れず150人が待機児となっている」という報告がありました。
前橋市内には公立保育所が18カ所、私立保育所が25カ所、認定こども園が43カ所あり、利用定員は7975人です。今年の4月1日現在で、7283人の児童が入所し、定員に対する入所率は91.3%です。このような中で、希望する保育所に入れない待機児が150人もいる原因は、共働き家庭が増えているにもかかわらず、3歳未満児のうち1歳児の受け入れ枠が少ないためです。
この他にも、「上の子と同じ保育園に入園できず、別々の園に入園しているため、朝夕の送り迎えが大変。1歳児の入所枠を広げてほしい」「転居をしたので、近くの園へ転園を希望したが、定員いっぱいと言うことで、認められなかった」という子育て世帯にとって深刻な事例もあります。
これらは、広い意味での「待機児童」に当たります。
私は、「入所希望児は、全体では定員の枠内であるものの、子育て世帯の共働き開始時期が全体として早まり、3歳未満児のうち特に1歳児の入所希望が増えています。ところが、保育園や子ども園側には、ケガなどの事故が起きないよう最も見守りが必要な1歳児保育のための保育士が不足しているために、入所要望があっても受け入れられないのです。年度途中の入所申し込みも例年約500人います。市民は『保育を必要とする』状況になれば、いつでも申込みができますし、市は受け入れて保育しなければなりません。現状では、1歳児を中心とした待機児がさらに多く発生する心配があります。市は保育予算を増やして、不足する保育士の増員や施設拡充の支援をすべきです」と同委員会で強く指摘しました。
前橋市は、3歳未満児のうち、特に1歳児の受け入れ枠の拡大で待機児解消を
同委員会でわたくしは、「非正規雇用の拡大で、若年世帯では生活困窮世帯が増えています。認定こども園が増えて保育料の時間単位設定で入所しやすい条件も加わり、短時間でも就労し収入を得たいので保育所に預けたいという要望も高まっています。この傾向は、今後も続くと思われます。そうなると、とりわけ3歳未満児の現在の定員数では、入所希望に応じきれません。早急に、保育需要の変化を正確に把握し、3歳未満児のうちでも特に、1歳児の受け入れ枠を増やすよう、公・私立保育所や子ども園の整備を進め、待機児を解消すべきです」と強く要望しました。
子育て施設課長は「新たな状況の変化が起きている。待機児解消に向けて施策を強めたい」と答弁しました。