児童生徒の学習権の保障を!前橋市教育委員会に要望
2020年 05月 24日
共産党市議団は5月18日、今月末まで続く休校中の子どもたちの家庭での学習や日常生活をしっかり支援するよう求めて市教育委員会に市民の要望を要請しました。市教委は山中教育次長と都所学校教育課長、片貝総務課長が出席しました。
◆家庭学習支援~休校中は、担任の教師が作成した各教科の課題プリントを週に1回、小学生には保護者を通じて、中学生には直接受け渡しをして学習してもらっている。生活状況は、電話で個別に聞いたり、必要に応じて家庭訪問もしている。
◆学校のホームページ~更新が遅れている学校もあるが、学習プリントをアップして家庭でダウンロードできるようにしたり、子どもたちへの連絡事項や養護教員の新型コロナウイルス感染症に負けない暮らしを励ますメッセージをアップしている学校もある。文科省の学び応援サイトにリンクできるようにしている学校もある。
◆学校給食~食材納入業者の損害が発生しないよう3・4月の発注分はすべて市教委が購入した。食材の一部は廃棄したものもあるが、日持ちのする食材はフードバンクに寄付し、肉などの冷凍食品は入札でスーパーに買い取ってもらった。給食の提供がなくても、生活保護世帯には教育扶助費として給食費は全額給付、就学援助世帯にも支給する検討をしている。
◆学校再開の判断~群馬県のガイドラインに従う。県・市内のウイルス感染者の状況にも注視しながら、市の対策本部会議で決定する。通常当校・分散登校の判断も慎重に行う。
◆再開後の学習内容~年間の教育内容・量を県教委とも相談して精査し、高校入試にも反映させるよう検討している。夏休みを返上するなどの対応はしない。子どもたちの思いで作りになる修学旅行や運動会などの学校行事をどうするか、人格形成につながるスポーツや文化などの部活動についても慎重に検討する。
◆学校での3密対策~特別教室などを活用してクラスを半分に分けたり、当面グループ学習を中止するなど感染防止策を強める。校内の消毒、手洗い、マスク着用などを徹底する。
自宅学習をインターネット教材で支援
市教委は、休校による学習の遅れをカバーする措置として、概ね6月から8月までの3か月間、市内の2710人の中学3年生全員を対象に無学年式のオンライン教材「すらら」の活用ができるようにします。自宅でインターネット環境がない世帯の生徒には、タブレット端末(750台)を貸与します。27日の臨時市議会に4200万円の補正予算を提案することになっています。
学校教育は教室での教師と生徒の対面教育が基本です。少人数ですべての子どもたちに行き届く教育を進めることが重要です。無学年方式のネット教材は、家庭学習でどの程度使いこなせるか不安な面もありますが、3年生でも2年生の時に勉強したところに振り返って再学習できるなどの利点もあるので、一定の教育効果があると思います。成果を慎重に見守りたいと思います。